バレー男子 佐世保南が25年ぶり、県王座に返り咲き
第56回県高校総合体育大会第4日は8日、諫早市の県立総合運動公園陸上競技場などで陸上、サッカーなど計7競技を実施。団体はバレーボール、バスケットボールなどで優勝校が決まった。
バレーボール男子決勝は、春高王者の佐世保南が昨夏のインターハイを制した大村工をストレートで破り、25年ぶり2度目の県王座に返り咲いた。同女子決勝も春高王者の九州文化が聖和女学院にストレート勝ち、7年連続18度目の優勝を果たした。バスケットボール男子は長崎西が2年連続9度目、同女子は長崎女が2年連続30度目の優勝。ボクシング団体は5階級を制した創成館が2年連続15度目の優勝を飾った。
バレー 男子、大村工及ばず
春高バレー王者の佐世保南と昨夏のインターハイ覇者の大村工。全国の頂点に立った2チームがプライドを懸けて戦ったバレーボール男子決勝は、佐世保南に軍配が上がった。北島出監督は「春高優勝で慢心するのが一番恐かったが、県内に最強の相手がいたことで、気持ちを引き締めることができた」と優勝を喜ぶと同時に、ライバルの存在に感謝した。
ヤマ場は第1セットだった。大村工はサーブミスなどから一時は5点差をつけられたが、終盤に猛攻。20 ―23からライト松本(3年)の好サーブ、レフト松崎(同)のバックアタック、レフト江口(同)の強打などで23―23に追いついた。
だが、反撃はここまで。佐世保南は相手のミスでセットポイントを奪い、最後はセンター澤山(同)が豪快に決めた。
これで勢いづいた佐世保南は、持ち前の伸び伸びバレーを存分に発揮。リベロ中村(同)の気迫あふれるレシーブやセンター井上(同)、レフト木村主将(同)のスパイク、セッター重村(同)のブロックなどで一気に勝負を 決めた。
【バレーボール男子決勝】 佐世保南―大村工 第3セット、佐世保南のセッター重村がブロックを決めて10点目=長崎市、県立総合体育館 試合後、木村主将は「ブロックに入らない選手がいたり、サーブミスがあるなど課題が見つかった。夏までに修正したい」としながらも、「自分たちのバレーをやれば結果は付いてくる。春高との2冠を目指す」と力強く言い切った。
試合を重ねるたびに強くなるスター軍団の進化はまだまだ続きそうだ。(山口)
女子、九州文化がV7達成
バレーボール女子決勝は九州文化が聖和女学院を3―0で破りV7を達成。インターハイ2連覇への切符を手にした。
九州文化は試合開始直後から、正確なサーブレシーブでリズムをつかみ、レフト杉本、センター高田主将(いずれも3年)らを中心とした攻撃で、25―15と第1セットを先取した。
第2セットは、接戦を制して決勝に上がってきた聖和女学院が猛反撃。佐世保市から駆けつけた大応援団に後押しされるように、元気よくコートをはね回り、好レシーブを連発。ライト山口のサービスエースなどもあり、一時は14―11とリードを奪った。
しかし、経験に勝る九州文化は終盤、杉本、レフト樋口(2年)の活躍で追いつくと、最後は高田がブロックを決め、26―24で競り勝った。
「勝ちたいという強い気持ちが足りなかった。気持ちを切り替えた」と高田主将が振り返るように第3セットは、司令塔東口を中心に持ち前のコンビバレーを展開。聖和女学院の勢いを止めた。
春高バレー王者として全国の強豪から追われる立場。高田主将は「昨夏と違い県外での大会だが、地元で応援してくれている人たちの気持ちを感じながらプレーしたい」。井上博明監督も「インターハイを目指したすべてのチームの気持ちを抱いて戦ってきたい」と静かに語った。
頂点に立ちながらも慢心せず、周囲への感謝の気持ちを忘れない九文バレー。このひたむきさがある限り、春高に続く全国2冠の可能性は高いと言えそうだ。(山口)
▼ 成績 |
【男子】 ▽準決勝 佐世保南 2 25―14 0 長崎北 25―17 大村工 2 25―22 0 瓊 浦 25―22 ▽決勝 佐世保南 3 25―23 0 大村工 25―12 25―20 (佐世保南は25年ぶり2度目)
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【女子】 ▽準決勝 九州文化 2 25―13 0 大村城南 25―6 聖和女学院 2 25―16 1 長崎女 20―25 25―23 ▽決勝 九州文化 3 25―15 0 聖和女学院 26―24 25―12 (九州文化は7年連続18度目) |